細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

夫婦

 南田洋子さんが認知症になったようで昨日夫の長門裕之の介護の様子が伝えられていた。ただ私が見る限り、また編集の都合で比較的安定している場面を選んでいるのかもしれないが、長門を玄関で見送る南田の笑顔、言葉はやさしい。靴をはく長門に手を貸していた。
 また「明日でかけるよ」という長門に「バカ、バカ、バーカ」といたずらっぽく言うシーンも。長門の芸名も本名もご自身の本名も覚えているのにご自身の芸名だけは「それはどうでもいいのよ」とかわしてしまう。本当に忘れてしまったのかもしれないが、まだ認知症とわからなかったころ、台詞を忘れて長門に怒られ夜通し泣きながら稽古したらしいので、もう私は芝居は疲れたのよと感じているのかもしれない。
 認知症に限らず機能喪失による辛さは計り知れない。もう芝居ができないと南田は感じているのかも知れない。ただ、長門も自分は借金や女性問題で南田に苦労をかけたといっているので、仕事やあれこれではなく、ずっと夫と一緒にいられることを南田は喜んでいる部分もあるかもしれないとも思った。