細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

スティグリッツ

 昨日の朝日新聞朝刊3面に経済学者スティグリッツのインタヴューが載ってた。サミュエルソンに続いて「経済危機の行方」シリーズである。
 スティグリッツもブッシュ政権を激しく批判している。サミュエルソンとそこは同じである。また大企業温情主義を批判して「働く人も助けよ」ローンで苦しんでいる人、経済危機で倒れそうな普通の人を助けよといっている。ここもサミュエルソンと同じか。
 サミュエルソンははっきりは言及しなかったものの、アメリカそしてドルの凋落のことは気にしていた。スティグリッツはドルはもうダメだし、恣意的な世界支配としての世界通貨ではなく、特定通貨に依存しない仕組みを構築せよといっている。
 今回で分かったことは、ドルが倒れればユーロに走り、ユーロにやばいとドルにという超不安定な通貨危機である。日本の円高もそうだ。だからスティグリッツは「特定の通貨に依存しない多角的でグローバルな準備通貨システムすなわちグローバル紙幣」が必要だと主張する。サミットもダメ、アメリカ一極ダメとなれば、多国間で安定しうる通貨システム(世界銀行)がないとたちゆかないということ。ケインズはブレストン・ウッズ会議でドルやポンドの代わりとなる国際通貨を主張したという。
 サミュエルソンもそうだが、彼らはケインズに敬意を払う。小野善弘もそうかもしれないが危機介入の方法としてケインズは今でも生きているのかな?