細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

詩について色々

空前絶後の戦い-ゲーテ格言集を開いて感じたこと

最初のほんの数ページで強度のあるテキストは そこにある生成やそれを生け捕る確かなフレームを見せてくれる。買い物のついでに買ったゲーテの本。 19世紀前半で亡くなっている。 空気と光と そして友達の愛 これだけ残っていたら、 弱り切ってしまうな こ…

何を恐れているのかーカフカの思い出

残ったのは説明のつかぬ岩山である。−伝説は説明のつかぬものを説明しようと試みる。それは真実の根底があって出てきたのだから、ふたたび説明のつかぬものとなって終了せざるをえないのである。 (カフカ『プロメトイス』)*1 大学時代、カフカを読んだ時、…

ひさかたぶりの朗読ラジオ更新

ラジオ版細々と彫りつける : ボルヘスを読む上のケロログというweb音声投稿サイトで、ひさしぶりに朗読ラジオ「ラジオ版細々と彫りつける」更新です。 ボルヘス「創造者」からいくつか読んでみました。20分ちょっとあります。お時間があれば聴いてください…

愛するものが…-詩という境位の不安定性 

作品に、あるいは詩に固着することはできない。それは「新しい作品を作り続けなければならない」という当為を指すのではない。むしろ、詩は、詩と名指されるから不便なのだが、それ自体がその人が発語するという、当たり前でありながら、困難なことを行なお…

益田勝実氏逝く

ちくま学芸文庫が出始めた頃そこに並ぶ本は20代の私にはあこがれだった。背伸びして眺めたり、赤坂憲雄氏の本を手に入れたこともある。それを思い出す。「火山列島の思想」という本があり私はそれを時々気にしていた。お金が乏しく図書館で借りたりしたも…

示唆を受ける。

三つのエコロジー (平凡社ライブラリー)作者: フェリックスガタリ,F´elix Guattari,杉村昌昭出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2008/09メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (30件) を見る大阪と沖縄の講演を読んだ。第一章も読み中…

言葉がなる

言葉でもって何かをいうということは、多くの場合言葉の次元に移し変えないとうまく伝わらず、「わかる」ということが成り立たないことがらがあるからだ。 これは絶望ではない。それどころか言葉がないという状態を夢見る私たちの願望こそが徹底的に言葉が作…

告知!

【告知】m.qyiさんのweb上雑誌CPMの「お正月特別号「たたかえ!Mr.チャボ(付録・怪獣詩集)」書評対談が出ました。角田寿星さんが昨年出された詩集の書評対談に私も参加、朗読してます。http://cpm.seesaa.net/article/137290151.html 角田さんの詩集…

言葉の培地

詩人や文学者の仕事は、わたしたちが話し、書き、読み、さえずる言葉を粉々に粉砕することではない。そう思うときがある。日々、言葉は粉砕される。精神病によっても、身体の病によっても戦争によっても、裏切りによっても。そこでは語りがたさの感触だけが…

世界がどんなにおいしくなるか

昨日は、人に誘われてお食事会に行った。中華は美味しくて、昨日金曜日に歯を治しに行ってよかったなあと思った。 ワインをそそぐ店員さんは、こぼして白いクロスにシミを作っていた。和やかな会で、楽しかった。うってかわって今日は寒風が吹きすさんでいる…

会いにきたよ、会いにきたよ

よくかかっていた頃は、お店とかでただ流れているのを聴いていただけなんだけど、いい歌だなあ。 「僕」とか「彼」とか最後の「俺」まで、君を迎える人が変わっているように思えて、たぶん同じ人なんだろうけども、その都度、君にとって感じられる人も、同じ…

ブルーハーツを思い出す

ブルーハーツに「人に優しく」という歌があったように思う。あと「キスしてほしい」とか「ラブレター」とか書いている僕が照れるようなタイトルだ。かなり意識して、わかりやすいタイトルにしてるんかなと思う。わからないけど。僕はキスより抱きしめたり抱…

お知らせ

そこの同人ではないのですが、お知り合いの同人誌の合評会に時々参加させてもらってました。そしたらゲストで書かせてもらえることになり、念願かないました。昨日お知り合いのYさんと電話していましたら、完成したということで、今週受け取りに行きます。よ…

空気人形

この映画を見たのだが、なんか感想めいた感じの文章にもならないし、かといって嫌な映画じゃなかっただけになんとももどかしい。 もどかしいけど、嫌な感じでなく、いい感じさえするのだけどどこかすっきりはいかない。 吉野弘の詩が出てきたことはまず伝え…

朗読

こないだたまに行くライブハウスの店員さんが退職するので飲み会があり、あれやこれや楽しんでいるうちに、めずらしく「詩の朗読」をしてしまった。自分はまったく不慣れなのだが心が昂ぶりやったのである。石原吉郎の詩を3っつ読んだ。飲み会で読むのだか…

CM冬物語より・詩の勉強

深津絵里が「女の子ものがたり」に主演するので、なんかいろいろ検索したらyoutubeからこんな映像が。。その続きのこれ。田辺誠一もふかっちゃんも少し若くていいなあ。 *今日は詩のお勉強をしていた。中野重治「素樸といふこと」と吉本隆明「芸術的抵抗と…

文学について

なんとなく昨日ある方と言い合いをしてしまったからか、ささくれておる。一昨日からかなり暑いので、ちょっとなにかが燃えている感じである。今日はマシだ。まあそういうことと関係ないかあるかわからないが、私は時々自分が「呪われている」のではないかと…

抒情の

今朝は午前中は晴れだったが今は雲が空を覆っている。 早くシーツを洗濯しといてよかった。抒情の前線―戦後詩十人の本質 (1970年) (新潮選書) 昼は清岡卓行「抒情の前線」を読む。 戦後詩論。吉野弘のとこと、黒田三郎のとこを読む。こういう詩風がどこへい…

啄木さんすんばらしき

いたく錆びしピストル出でぬ 砂山の 砂を指もて掘りてありしに 空家に入り 煙草のみたることありき あはれただ一人居たきばかりに 打明けて語りて 何か損をせしごとく思ひて 友とわかれぬ どんよりと くもれる空を見てゐしに 人を殺したくなりにけるかな い…

真面目な顔。面白い顔。―私と暮らしと言葉と

http://gogen-allguide.com/ma/majime.html はあそうか。真面目って顔つきのことなんだな。 何しろ「面目ない」の面目があるからな。 意味としては眼だけぱちぱちしている感じで。 近世は「真面目な」顔って、なんかつまんない顔になったんだな。 面白いとい…

ただわめいている感じ

ことばにすると全然ちがうものになる。もとの「いいたいこと」があるのかは知らない。 いってみる、いわないでいるということで生じるあらゆる反応が、自分のいいたいことだったのかなと後になり気づく。人と人の間にある空間は絶望的に遠く 唖然とするほど…

思い出せるものと思い出せないもの

昨日とある朗読会に行く。声に出して読むということ。身体をとおして、そこからひろがったり、閉ざされてしまうものを考える。ラジオでチューニングをあわせるように、こちらがチューニングしてつかまえるだけでなく、その場所に響くことで、作品の実現に立…

頽廃芸術と呼ばれて

戦争と芸術 クレー 失われた絵|NHK 日曜美術館昨日新日曜美術館の再放送でパウル・クレーやってました。クレーは好きな画家。 http://www.paul-klee-japan.com/paulklee/index.html ほぼナチスにより迫害を受けて、スイスで晩年絵を描き続ける。 興味深…

自分の限界決めるな

僕は時々心斎橋とか十三のライブバーとかにいって、ワンドリンク+1000円とかの友達が出てるライブを見に行くことがあって。で、見に行くようになってから、さらに歌って面白い、素敵だなあと思うようになりました。 いや、そうはいっても、すごくがんば…

私の社会科―「評価」を考える

そっか。ある人と話してたら「評価」ってそんな悪いもんでもないといわれた。漢和辞典で「評」を調べたの。つくりの「平」は音をあらわす「ひょう」で「公平」をあらわすのだった。だから「評」は「公平な言葉」という意味だ。続いて「価」「旧字体の賈(か…

一瞬先にどうあるかを想像する力を失いたくはない。

朝洗面で頭を洗い髭剃り。昨日は合評会でした。そのことを思い出していろいろ考えていた。合評について思ったこと。 「評価する/される」ということを考える。作品を評価するというのは一見してよく出来ているか、成果を上げたかで判断されやすい。しかし実…

life goes

下の記事のように書きましたがもやもやそわそわしています。どっちつかずというか。そうだ。デイケアにいても、けっこうそわそわするのだ。デイケアにも様々な立ち位置、事情の人がいる。社会参加を一義的というか固定的に考える人もいれば、もう少しちがう…

彼のラジオから聞えた名前

今日はふと槇原敬之のことを思い出していた。僕が高校を出る頃大ヒットしたのだけれども、同じ街の出身ということを知って、すごく驚いてよく聴いていた。 彼のラジオを聴いていたら淀川など僕も見た風景のことが話されていて勝手に親近感を抱いていた。今で…

布村さんの素敵な文章を絶賛してみる

http://www.haizara.net/~kirita/nunomura/essei/shini.html 上記リンクの詩人の布村浩一さんの散文を読みました。私も詩を書いているので一時は詩はマイナー分野であるとか儲からないからダメだとか考えたこともありました。けど、たぶんそれは単なる愚痴だ…

ぽえざる後日

昨日はポエムバザール。たくさんの人がくるので人酔いしたが久しぶりの人や様々な人と楽しく話すことが出来た。体調が去年よりはいいのと、受験勉強の日々からのちょっとした解放になったようだ。 いくつか詩集をご恵贈いただいたりしたため感謝の意味も込め…