細々と彫りつける

Concerning poetry,radioactivity,disability,and so on(詩、放射能汚染、障害などについて)

2009-12-05から1日間の記事一覧

わからんはなし7

それはただ単なる歩行に似ている。様々な境界や干渉地帯をどんどん世界に縫いこんでいくこと。歩行コース。路。中上健次が「辻」にこだわったのはこの意味で必然である。

わからんはなし6

行動や実践がある広がりや、公開の場所を目指すのならば、書くことはなにを目指しているのか。それは密航や密輸に近いのではないかとおもうことがある。知らない間に何かをもたらすこと、運んでいるものですら了解不可能な何ものかを運ぶこと。

わからんはなし5

書いているうちにジャンルはいつのまにか乗り越えられている。というか知らない間にしかし決定的に境界地帯に侵入する。狙撃手がいて、ライフルを構えているというほど劇的な状況ではないにせよ。 しかし生きる執着からだけでなく、「死なない」ようにするこ…

わからんはなし5

消滅することは人類がもつひとつの特性であるが、「消滅させる」ことは難しい。ナチスや様々な排外行動がうまく行かない。理由は?消滅させようとするほど、様々な憎しみや感情を後世に残すからと考えうる。消滅させようとすればするほど、人類の様々な個体…

わからんはなし4

脳みその留め金が外れていたということについて書くのを忘れていたが、人間をかなり拘束された状況につないでいたここ百数十年ほどの社会システムは苛酷だったのではないだろうか。 そこでは様々な媒介や不透明なものが消去されてきた。しかし私たちはそれに…

わからんはなし3

昔から脳みそのどっかの留め金みたいなのが外れていたような気がしていた。もちろん、様々な人間の姿をみてその動きを真似たり、なぞったりするわけだが、どうしても人間というのは得体が知れない。 かつて人間は本能が壊れた生き物だという岸田秀の仮説とい…

わからんはなし2

彼はやはり元々狂っていたのではないだろうか。どこがか。それは彼にはわからなかった。今もわからないのだろう。狂っているというより、どこまでも突き抜けていきたい欲動があるのではないだろうか。 考えすぎて考えすぎて来た道を見失う時、しかし見失って…

わからんはなし

生きているということを自覚するのは難しい。まあいきなりこんなんいうたかって、「何?」ってなもんだろう。自分は「生きているな」って感じたいって時々思う。死んだようになっていたほうが、まあ角が立たないからある意味楽なのかもしれないが、しかしそ…

松岡正剛のポランニー評を読む

松岡正剛はK・ポランニーの仕事について大づかみにまとめている。http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1042.html以下は上記サイトの引用であり、ポランニーの著書「個人的知識」及び「暗黙知の次元」のポイント説明である。 このなかでポランニーが強調し…